翻訳の際に必要とされるネイティブチェックは、翻訳の精度を高めることや適切な文章にするために重要な役割を担っていることを知っていましたか?
ここでは、ネイティブチェックとは何なのか、その必要性や費用などについて詳しく解説していきます。
翻訳の依頼を考えているなら知っておきたいネイティブチェックについて見ていきましょう。
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ネイティブチェックとは?
ネイティブチェックとは、文章を他言語に翻訳した際、その言語を母語としている人に文章におかしな点はないか、文法や表現はあっているかなどをチェックすることをいいます。
翻訳した言語を母国語とした人をネイティブスピーカー、ネイティブチェックを行う人をネイティブチェッカーと呼んでいます。
ネイティブチェックによって違和感のある文章や、使い慣れない表現などがあった場合、必要に応じて修正していくことで、精度の高い翻訳文を作成することができるのです。
ネイティブチェックは必要?
翻訳会社に翻訳を依頼した場合、ネイティブチェックがオプションになっていることがあります。
また、翻訳した文章はもう完成している場合などは、費用をかけてまでネイティブチェックをする必要があるのかどうか悩む方もいるでしょう。
結論から言うと、ネイティブチェックは必要です。
その理由について説明していきましょう。
ネイティブチェックをする理由
翻訳をする方は基本的に翻訳前の言語を母国語とされる方がほとんどです。
翻訳者本人がどれだけ翻訳言語を学んでいる方でも、実際に表現が伝わりにくいことや、文章に違和感が生じることがあります。
ネイティブスピーカーが文章を読んでも伝わらない、読みにくい内容では質の悪い翻訳文になってしまうのです。
例えば、英語の文章を日本語に翻訳したとき「きゅうりが1個あります」という文章だったとしましょう。そのままでも意味は伝わりますが、「きゅうりが1本あります」という表現の方が、日本人としては自然ですよね。
ネイティブチェックはこのような文章の表現を正してくれるため、ネイティブスピーカーでも違和感なく読み進められる翻訳文章を作ることができるのです。
今までにもネイティブチェックを怠ったことで、致命的なエラーが起きてしまう場合がありました。
例えば、飲食店などの販売店でよく見かける「japanese only(日本語のみ)」という表記ですが、観光に来た外国人などは「日本人以外お断り」という意味に捉えてしまいトラブルになったケースがあります。
日本語表記対応のみだと伝えたかったのに、人種差別に繋がるような捉え方をされてしまうのは致命的なエラーです。
「Japanese language only」「Japanese version only」などの表記に変えるだけでトラブルが起こることはなかった点からもネイティブチェックは重要な役割を担っていることが分かります。
ネイティブチェックとプルーフリーディングの違いとは?
ネイティブチェックについて調べていると、プルーフリーディングという言葉を目にすることがあるでしょう。
ネイティブチェックとプルーフリーディングを同じものだと勘違いされている方もいますが、役割は異なります。
プルーフリーディングとは、推敲・校正後の納品できるレベルの翻訳文が、完成品として納品が可能かどうかを最終チェックする作業のことを指します。
つまり、順序としては、翻訳→ネイティブチェック→プルーフリーディングとなり、ダブルチェックの役割を担っているものとなっています。
ネイティブチェックは必要!
このように、重要なエラーや微かな表現の違いを無くし、ネイティブスピーカーにとって分かりやすく読みやすい翻訳文をつくるためにネイティブチェックの必要性がわかりましたね。
プラスで費用が掛かったとしても、ネイティブチェックは外したくない項目です。
ネイティブチェックの費用は?
翻訳会社によって異なりますが、一般的に1ワードを10円前後に設定している会社が多いようです。
一般的な料金設定といっても、言語や納品スピード、文章内容の専門性などによって大きく前後することもあるので注意が必要です。
実際に何件か翻訳会社の料金設定を確認してみたので表にまとめました。
対応言語(1ワードの料金単価) | WIPジャパン | 翻訳会社JOHO |
---|---|---|
日本語⇒英語 | 16円 | 8円~ |
日本語⇒欧州語 | 22円 | 10円~ |
日本語⇒中国・韓国語 | 12~14円 | 6円~ |
基本的には1ワード10円前後ですが、翻訳原文の内容が専門性のあるものだと+2~3円という会社もありました。
スピード納品で+2円という会社もあったので、オプションも踏まえたうえで費用を考えておきましょう。
また、ネイティブチェックのみはしておらず、翻訳料金に含まれている翻訳会社などもあるため注意が必要です。
ネイティブチェックの費用を抑えるには?
ネイティブチェックは必要だといえども、費用は出来る限り抑えたいという方もいるでしょう。
翻訳会社によって費用は異なるので、格安の会社を選ぶという方法もありますがクオリティーが心配なのも本当のところ…
極論から言うと、マッチングサービスやその他の方法で個人に依頼することで費用を抑えることが可能です。
レベルが高いネイティブチェッカーであっても、間に会社を介さない分費用は安くなります。
会社専属のネイティブチェッカーはこちらから選べないことも多いので、自分で選択したい方にはおすすめの方法です。
しかし、個人での契約はミスマッチやトラブルが多いことがデメリットとなってしまいます。
もしも、個人依頼でネイティブチェッカーを見つけるのであれば、ネイティブチェッカー選びに必要な情報を知っておく必要があります。
その点に関しては、あとで詳しく説明していきましょう。
まずは無料相談!
ネイティブチェックを依頼する場合は、初めに無料相談をしましょう。
ほとんどの翻訳会社は無料相談や問い合わせを設定していますので、気になった点や迷っている点を踏まえて話を聞くことが重要です。
個人に依頼する場合でも、初めに相談をしておくことでミスマッチを防ぐことにも繋がります。
迷ったらまずは相談をしてみましょう。
ネイティブチェックを依頼する際のポイント
早速ネイティブチェックを依頼する前に、重要なポイントを確認しておきましょう。
ミスマッチやトラブルのないネイティブチェックを依頼するために必ず確認が必要なポイントなのでしっかりとチェックしてみてくださいね。
ネイティブチェッカーに適した人材を選択する
ネイティブチェックを依頼する際に注意してほしいのが、ネイティブチェッカーの能力はネイティブチェックに適しているかどうかという点です。
翻訳会社に依頼する場合もそうですが、特にクラウド型マッチング翻訳サービスや個人でネイティブチェッカーを探している方は要注意です。
ネイティブチェッカーの学歴・職歴・実績
複数のネイティブチェック実績がある場合はいいのですが、今までの経歴や実績はしっかりとチェックしておくことが重要です。
特に専門的な内容の翻訳文などは、ある程度の学歴があるネイティブチェッカーを選択するとミスマッチが少なくなるでしょう。
ネイティブチェッカーの文章力・編集力
ネイティブチェッカーはネイティブチェッカーであれば誰でもできるというわけではありません。
日本人で日本語が話せても、全員が高い文章力を持っているわけではないように、ネイティブスピーカーにも文章力の差はあります。
そのため、翻訳文の質を高めたいのであれば、一定の文章力や編集力のあるネイティブチェッカーに依頼する必要があります。
ネイティブチェックは翻訳会社への依頼が一般的
より専門性の高いネイティブチェッカーにネイティブチェックを依頼したい場合は翻訳会社を探すことがおすすめです。
料金表の中にネイティブチェックサービスが記載されている翻訳会社であれば依頼することが可能になっています。
また、料金表に記載がない場合もオプション料金でネイティブチェックを行ってくれる翻訳会社もあるため、気になる場合は問い合わせてみるといいでしょう。
翻訳からネイティブチェックまでセットでしてほしいという場合ももちろん依頼が可能です。
翻訳会社とのミスマッチにも要注意
基本的に、翻訳会社でネイティブチェックを含めた見積もりを出した場合、ネイティブスピーカーによるネイティブチェックという意味合いがほとんどです。
しかし、まれにネイティブチェックとプルーフリーディングの意味を履き違えている翻訳会社も存在するようです。
また、表現がおかしい場所だけをチェックするのみネイティブチェックするというような翻訳会社も…
翻訳会社でネイティブチェックを依頼する場合は、ネイティブチェッカーはどのような人材か、ネイティブチェックはどこまで実施してくれるのかなど綿密な打ち合わせを行っておくことをおすすめします。
翻訳文はネイティブチェックを依頼しよう
ネイティブチェックは、翻訳文の質を高め、ネイティブスピーカーに読みやすくわかりやすい文章を提供するために重要な項目です。
費用がかかることを考えてネイティブチェックにかけるのを辞めようと考えている方がいるかもしれませんが、ネイティブチェックをするだけで翻訳文の精度がぐんと高くなります。
トラブルやエラーなどのリスク管理という面でもネイティブチェックは必須といえるでしょう。
翻訳サービスとセットでネイティブチェックもできる翻訳会社も多いので、確認してみることをおすすめします。
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