ロシア語圏でのスムーズなビジネスに翻訳は欠かせません。しかし、どうすれば品質の高い翻訳ができるのか、悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
品質の高さを求めているなら、翻訳会社に依頼するのがおすすめです。当記事では、難易度が高いロシア語の特徴や目安料金、注意点などを紹介します。
この記事を最後まで見ていただくことで、依頼前に知っておきたい各ポイントを把握できます。ロシア語翻訳を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
ロシア語翻訳の目安料金

依頼する文書の難易度、選ぶプランなどによって異なります。一般ビジネス文書の目安料金は、日本語から訳す場合が1文字13円から、日本語に訳すと1ワード18.5円から依頼できます。
同時に英語などに翻訳をしたい場合は、多言語翻訳に対応していると便利です。英語からの翻訳の目安料金は、1ワード20円程度です。
それぞれ文字単価以外に特急料金などオプションを付ける場合や、最低受注額が定められている場合などは値段が変わります。依頼前は数社見積もりを取るのがおすすめです。

ロシア語の翻訳は難易度が高い!

使用人口が多く、多くのビジネスシーンで翻訳が必要となります。
日本語と比較すると複雑な名詞など文法の違いや、文字の違いなど相違点が多く、ビジネス文書を個人で翻訳するのは困難です。
そのため、品質の高さを求めている人には、プロに依頼をするのが最もおすすめです。下記では、翻訳が難しいロシア語の特徴について紹介します。
公用語とする国
ヨーロッパで最も使用されている言語で、公用語として使用しているのは以下4ヵ国です。
- ロシ
- キルギス
- ベラルーシ
- カザフスタン
公用語としてはいないものの、かつてソビエト連邦だったウクライナやグルジアなどの国ではロシア語を使用する人が多くいます。
また、国連では6つの公用語が指定されており、その中にはロシア語も含まれています。その他5つの公用語は、英語、中国語、フランス語、スペイン語、アラビア語です。
複雑な名詞が多い
翻訳が難しいといわれる理由の1つが、複雑な名詞が多いということです。正確に翻訳するには、名詞の性や格変化など複雑な名詞について覚える必要があります。
名詞の性(女性・中性・男性)
ロシア語の名詞には女性名詞、中性名詞、男性名詞の3つの性があり、それぞれ名詞の語尾で性が判断できる単語と、そうではない単語があります。
この名詞の性は同じ文内の動詞にも影響を与え、動詞が名詞と同じ性の形に変化します。これを性の一致といい、名詞の性を単純に覚えるだけでは不十分なことがわかります。
6つの格変化
日本語では「~を」や「~が」などを助詞で表現しますが、ロシア語では名詞を「主格・生格・与格・対格・造格・前置格」の6つの格変化をさせることで表します。
名詞の単数と複数でも変化するため、1つの名詞が全部で合計12つの形に変化します。名前などの固有名詞ですら例外なく格変化します。日本語とは全く異なる文法なので、機械翻訳で自然な翻訳をするのは困難でしょう。
使い分けが難しい「完了体動詞」と「不完了体動詞」
ロシア語の全ての動詞は「完了体動詞」と「不完了体動詞」の2つに分けられます。この2つの動詞は間違えて使用すると意味が変わってしまうほど重要でありながら、母語話者も使い分けの説明が難しい文法です。
日本語から訳す場合は、この難しい動詞の意図も理解した上で翻訳をする必要があります。正確な翻訳のためには、日本語の知識もあるロシア語ネイティブがいる場所に依頼するのがおすすめです。
日本語にない音がある発音
ローマ字発音ができる文字が多く、日本人でも取得しやすいといわれています。しかし、一部日本語にはない音があり、その発音を取得するのは困難です。
特に母音よりも子音の方が発音し難い文字が多く、例えば巻き舌のように発音する”r”の音は日本人にはあまりなじみがありません。
キリル文字(ロシア語アルファベット)
ロシア語アルファベットでは、キリル文字を使用します。33字で構成されており、その中には発音をしない文字も含まれています。また、キリル文字を使うのはロシア語ではなく、セルビア語などにも使われます。
キリル文字は英語で使用されるようなアルファベットと表記が異なるため、翻訳するには対応している編集ツールが必要となります。
方言がない?ロシア語の地域のよる違い

ロシア国内には日本語のように分かりやすい違いがないため、方言がないといわれています。しかし、実際には発音などが北部・中部・南部の3箇所によって異なっています。
また、ウズベキスタンなどロシア以外の国では、語彙などに若干違いがあります。ロシアは国土が広く方言に差がありそうだと感じますが、実際に翻訳をする際にはそれほど方言には注意をしなくても問題ありません。
ロシア語の翻訳時に注意したい3つのこと

ロシア語の翻訳をする時には、キリル文字の文字化けやレイアウトなどに注意が必要です。トラブルを避けるためにも、ぜひ参考にしてください。
①キリル文字の文字化け
キリル文字は、対応していない編集ソフトやツールを使うと文字化けをしてしまうがあります。依頼した後、自分で編集する場合に文字化けが起こるケースが多いです。
編集を自分で行う場合は、アフターフォローで文字化けなど編集についてのトラブルがサービス内かを確認する必要があります。会社によっては、アフターフォロー対象外の場合もあるので注意が必要です。
文字化けなどのトラブルが心配な場合は、以下のようなポイントを意識して検討するとよいでしょう。
- 編集トラブルに対応したアフターフォローが付いている
- 編集まで丸投げできる
②増える文字数に合わせたレイアウト
日本語からロシア語に翻訳すると、どうしても1文が長くなってしまいます。そのため、日本語で作成したパンフレットやホームページを、翻訳すると文字が入りきらずにレイアウトが崩れてしまうことがあります。
日本語を使用している元々のレイアウトを、できるだけスペースを空けて作成すると増える文字数に対応することができます。
レイアウトの編集も一緒に依頼する場合は、文字数が増えてレイアウト変わってしまう恐れがある箇所について、どのように対応をして欲しいのかを伝えるとスムーズです。
③難易度が高い改行ルール
日本語はどの部分で改行をしても意味が変わりませんが、ロシア語では改行してもよい箇所など改行ルールがあります。
文書のみを依頼して編集を自分で行う場合、もしくは機械翻訳をした文書を編集する場合は改行に注意が必要です。
正しい場所で改行をする、改行する前の語にハイフンをつける、などのルールはロシア語の知識がないと判断が難しいところです。
キリル文字の文字化けの対応と同様に、トラブルに対応できる翻訳会社を選ぶことをおすすめします。
難しいロシア語翻訳は翻訳会社に依頼しよう

ロシア語は、複雑な名詞や使い分けの難しい動詞などが多く、翻訳が困難な言語です。文字化けやレイアウトなどのトラブルも起こりやすいため、個人でビジネス用レベルの翻訳を行うことは難しいでしょう。
ビジネスシーンで活用できる質の高いロシア語に仕上げるのなら、言語のプロである翻訳会社に依頼をするのがおすすめです。
