最近は昔と比べ、ゲーム翻訳というジャンルをよく耳にするようになりました。
ゲーム翻訳は他の分野と比べて比較的新しいジャンルではありますが、ゲーム文化の発展に伴い、海外ゲームを日本向けにリリースしたい、あるいは海外に自社ゲームを発信したいと思う企業が増えています。
また、こうした背景から各国のゲーマー人口も着実に増えており、そのニーズは拡大する一方です。
この記事では、ゲーム翻訳の基本情報や種類、ニーズをお伝えするとともに、初めてゲーム翻訳を翻訳会社に依頼する際の参考情報をまとめています。
ぜひこの記事を読んで、ゲーム翻訳を依頼する際の参考にしてみてください。
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ゲーム翻訳の料金と日数
実際にゲーム翻訳を依頼するとなった場合、考慮しなければいけないのは料金と日数です。
翻訳にかかる料金
ゲーム翻訳の料金相場は、日英翻訳で10~15円程度、英日翻訳15~20円程度です。ですが、ゲーム翻訳といっても多種多様であることは先ほどお伝えしたとおり。ゲームの種類や翻訳対象によっても料金は当然変わってきます。
翻訳にかかる日数
ゲーム翻訳はクリエイティブな要素を含むため、1日当たりの作業は日英翻訳で3000文字程度、英日翻訳で1500ワード程度です。
ただし、これはあくまで文字数ベースの目安で、あらゆる要素を意識しなければならないゲーム翻訳には十分な時間が必要です。さらに、テスティングも含めるとさらに時間が必要です。
ゲームの要素や、ボリュームによって日数には変動があります。詳しくは翻訳会社に問い合わせるのがベストです。
ゲーム翻訳とは
ゲーム翻訳とは、その名のとおりゲームを他言語に翻訳するジャンルを総称して言います。ただし、その内容や種類は非常に多岐にわたります。
昔はテレビゲームなどの家庭用ゲーム機が一般的でしたが、近年はスマートフォンのゲームアプリの普及やeSportsの繁栄など、より一層ゲームは身近な存在になっていっています。
こうしたゲーム産業の発展に伴い、ゲーム翻訳の需要は高まっていて、ゲーム翻訳に展望を持つ翻訳者たちも増えてきました。
ゲーム翻訳の種類と多様性
ゲーム翻訳は非常に多様性のあるジャンルです。
まずは形として、家庭用のテレビゲーム、PCゲーム、スマートフォンアプリ、ソーシャルゲーム、アーケードゲーム機などがあります。
また、ゲームのジャンルとしてはRPG、マルチプレイヤーのオンラインバトル、スポーツゲーム、シューティングゲーム、育成ゲームなど、ゲームと一口で括れないくらいの幅広さがあります。
そのためゲーム翻訳では、翻訳会社の柔軟性や翻訳者の素養が問われます。ジャンルや形態などのゲームの各要素によって、適した翻訳者を割り当てる必要があります。
また、同じゲームでも以下のようにコンテンツを分類することができます。
ゲーム実機のマニュアル
ゲーム機の操作方法が記載されたマニュアルの翻訳もゲーム翻訳には含まれます。ただし、ゲーム機の基本的な情報がわかれば翻訳できる可能性が高く、一般的なマニュアル翻訳と大きな差はありません。
ゲーム紹介のウェブサイト
ゲームのリリースに関するウェブサイトは、ユーザーにゲーム体験を促すことのできる重要な要素です。多くの人の目に入るマーケティング色が強いコンテンツであり、ゲームの魅力を存分に伝えられるように翻訳すべきで、難易度は高いと言えます。
ゲーム・アプリ内UI
ゲーム内のUI、つまりメッセージやアイコン、ボタンの翻訳があります。これはソフトウェアの基本的な知識があれば対応できる範囲ではありますが、ゲームならではの表現が使われていることもあり、ゲームに慣れている方のほうが当然適しています。
ストーリーや会話文
主にRPGの場合には、ゲーム内のストーリーや会話文が大半を占めます。適切な翻訳は臨場感を引き立てるのに欠かせません。それぞれのキャラクターを意識した翻訳をする必要があるのと、口語的な表現が頻出するため、難易度は高いと言えます。
ゲーム翻訳の流れと工程
それでは、ゲーム翻訳の実際の流れをご紹介します。翻訳会社への依頼時にどのような工程があるのか、見ていきましょう。
翻訳
翻訳のフローは通常の翻訳と特に変わらず、翻訳、レビュー、チェックがあるのが一般的です。ゲーム翻訳はゲーム内に出てくる用語の統一が重要なため、用語集の作成を実作業前に行うことも多いです。
ただし、ゲーム内翻訳では表示されるスペースが限られていることがあり、その場合には文字数制限があります。文字数制限があると、制限内で収める工夫が必要になり、翻訳に通常よりも時間がかかります。
翻訳会社では、ゲームにより適した翻訳者を求める場合には事前にトライアル(翻訳テスト)を実施し、翻訳者を選定することもあります。
テスティング
ゲームのプレイ中に不自然な文言があったら、雰囲気を損ねてしまいます。そのため、ゲーム翻訳ではゲームに翻訳を導入し、実際にプレイして適切かどうかチェックする工程を含めることがよくあります。
この工程により、ゲームの実際の見え方がわかるため、翻訳時には気が付きにくいミスや不自然な表現を見つけることができ、ゲーム翻訳の品質が確保されます。
ゲーム翻訳依頼に適した翻訳者・翻訳会社
ゲーム翻訳を依頼するにあたって、ゲーム翻訳にはどのような翻訳者・翻訳会社が適しているかを知っておくとよいでしょう。
ゲーム翻訳者の適正とは
ゲーム翻訳は、特定の専門知識というよりは、さまざまなジャンルでの経験が最も活きてきます。
たとえば、マニュアルやUIなどは一般的な翻訳スキルがある方やIT分野の翻訳者が対応できますし、ストーリーテリングやセリフの場面では、映像翻訳者や出版翻訳者、あるいはコピーライトやトランスクリエーションなどのスキルがあるなど、豊かな表現を得意とする翻訳者が活躍しています。
ゲーム翻訳を専門としている翻訳者もいますが、数は十分多いとはまだ言えません。最近注目を浴びている分野ではあるので、今後増えていく可能性もあります。
翻訳者の適正として何よりも大切なことは、ゲームが好きであることです。自分自身がゲームを好きで、プレイした経験がたくさんあるほど、ゲーム翻訳者に向いています。
ゲームが好きな翻訳者なら、キャラクターのセリフの独特な言い回しや出てくるアイテムや武器などの表現に慣れていて、より臨場感のある「ゲームらしい」翻訳が仕上がります。
適切な翻訳会社を選ぶ
ゲーム翻訳は特殊なジャンルであるため、翻訳会社に依頼する際には対応できる翻訳者がいるのかどうかがカギとなります。信頼のおけるベテラン翻訳者というよりも、ゲーム翻訳ができるということが特別なスキルです。
ゲーム翻訳は比較的新しい分野になるので、中にはゲーム翻訳経験があまりない翻訳会社もまだあります。そのため、事前に翻訳実績を確認し、対応可能か確認しておきましょう。
また、ゲーム翻訳に特化した翻訳会社もありますので、併せて検討することをおすすめします。
ゲーム翻訳を依頼して体験を広めよう
ゲーム翻訳は、ユーザーのゲーム体験に関わるとても重要な要素です。ただ翻訳力があるだけではなく、ゲームに関する知識や経験、愛情が活きる特殊なジャンルです。
そのことを十分に理解して適切な翻訳会社を選び、すぐれたゲーム体験を多くの人に届けましょう。
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