世界で3番目に使用人口が多く、様々な国とのビジネスの場でスペイン語翻訳が必要となります。難しい文法やスペイン国内で地域差があるなど、難易度が高い言語です。
当記事では、スペイン語が難しい理由や目安料金、地域差に対応できる翻訳会社の見つけ方などを紹介します。スペイン語翻訳の依頼を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
スペイン語翻訳の目安料金

料金は、プランや文書の難易度などによって異なります。ビジネス文書の目安料金は、日本語から訳す場合が1文字13円から、日本語へ訳すと1ワード22円から程度です。
多言語に対応している場合であれば、英語など他の言語からの翻訳も一緒に依頼できます。目安料金としては英語から訳すと1ワード20円程度です。
文字単価以外の料金としては、オプションの追加料や最低受注額が設定されている場合があります。依頼をする場合は、数社の会社に見積もりを取ることをおすすめします。

スペイン語を公用語とする国

スペイン以外に南アメリカやアフリカなど、21つの国や地域で公用語として使用されています。その他の国で使う人も多く、世界で3番目に使用人口が多い言語です。
人口が年々増加している中南米でも使われているため、これからもっと使用人口が増えて翻訳の需要も増すと予想されています。
地域名 | 公用語としている国や地域 |
---|---|
ヨーロッパ | スペイン |
カリブ海地域 | キューバ、ドミニカ共和国、プエルトリコ |
北・中央アメリカ | メキシコ、コスタリカ、グアテマラ、パナマ、エルサルバドル、ホンジュラス、ニカラグア |
南アメリカ | ベネズエラ、コロンビア、ペルー、チリ、エクアドル、ボリビア、アルゼンチン、ウルグアイ、パラグアイ |
アフリカ | 赤道ギニア |
個人によるスペイン語翻訳が困難な理由3選

機械を使用する個人では難しいため、プロに依頼をするのがおすすめです。スペイン語が難しい理由について紹介します。
①難易度が高い直説法と接続法
文法では過去形などの時制以外に、直説法と接続法という2つの法があります。直説法過去完了形など時制の前に付く形で使用しますが、日本語母語者からすると高難易度です。
直説法と接続法の2つは使用するシーンが似ているため、スペイン語の知識が十分にある、もしくはスペイン語ネイティブでなければ正確に使い分けるのは難しいでしょう。
②動詞の活用が多い
最も困難だといわれるのは、動詞の活用が多いということです。1つの動詞に対して約80の変化形があり、さらに規則動詞3種類と不規則動詞もあります。
動詞を適切な形にするためには、何度も何度も使用して覚えていく必要があります。知識が乏しい状態で翻訳をしても、動詞の活用でつまずいてしまうでしょう。
③地域によるスペイン語の違いが大きい
スペイン国内がターゲットの場合は、標準語に訳すだけで十分ではありません。スペイン国内では地域による言語の違いが大きく、ターゲット地域に合わせた翻訳も必要になる場合があります。
それぞれ語彙や文法、発音などに違いがあります。ターゲット地域に合わせることは、個人では困難です。ターゲット地域の言語に対応している場所を選ぶようにしましょう。
カスティーリャ語
カスティーリャ語は、世界中でスペイン語と呼ばれている言語です。スペイン国内で最も使用されている言語で、基本的に翻訳会社が使う場合はカスティーリャ語に属します。
カタルーニャ語
カタルーニャ語は、バルセロナがあるカタルーニャ州やバレンシア州などで使用されており、カタラン語とも呼ばれます。発音や語彙が標準語(カスティーリャ語)と大きく異なります。
例えば、おはようを標準語で表現すると”Buenos días”ですが、カタルーニャ語では”Bon dia”になります。
発音では母音の数が8つと標準語よりも多いなど違いがあるため、カタルーニャ語と標準スペイン語で会話をすると、意味が通じない場合があります。
バスク語
バスク語はスペインとフランスにまたがるバスク地方に住むバスク人に使用されており、他の言語と系統関係が立証されていない孤立した言語です。バスク語でおはようは”Egun on”となり、標準語とは異なります。
バスク語はさらにバスク地方の村によって方言があるため、標準語として標準バスク語が制定されています。バスク地方の文書を依頼する際は、標準語なのか、バスク語なのかを指定する必要があります。
ガリシア語
ガリシア語は、スペイン北西部のガリシア州で使用されている言語です。スペイン語にも似ていますが、どちらかといえばポルトガル語からの影響の方が大きく、ポルトガル語に似ています。
ガリシア語でおはようは”Bos días”となり、こちらも標準語とは語彙が異なります。その他に文法や発音なども違うため、ガリシア州が翻訳ターゲットの場合は注意が必要です。
ビジネスシーンにおけるスペイン語の需要

経済発展中の中南米でも使用されているスペイン語は、今後ビジネスシーンにおける需要が増加すると予想されています。また、公用語としていない国々でも広く使用されており、必要となる機会も多くなります。
スペイン政府によって設立されたセルバンテス文化センターによると、アメリカにおけるスペイン語人口数が世界で2番目になり、今後アメリカ国内で話す人の数はさらに増加していくと予想されています。
そのため、スペインや中南米のビジネスだけではなく、アメリカ国内でのビジネスでも今後の需要は増えていくでしょう。
地域差に対応できる翻訳会社の見つけ方

既に当記事で紹介したように、スペイン国内での言語の差が激しいのが特徴です。通常のビジネスであれば標準語への翻訳で十分ですが、ターゲット地域の言葉に訳した方が良い場合もあります。
標準語ではなく、ターゲット地域の言葉に訳したい場合は、スペイン語の地域差に対応できる依頼先を見つける必要があります。
ターゲット地域の翻訳実績
特に指定がない場合は、標準語であるカスティーリャ語に翻訳されます。しかし、ガリシア州など独自の言語がある地域がターゲットの場合は、標準語では不十分なことがあります。
バスク州やガリシア州がターゲット地域であり、それぞれに合わせた言葉に訳したい場合は、ターゲット地域での実績がある会社を選ぶようにしてください。
ターゲット地域のネイティブスピーカー
バスク語やガリシア語などは、標準語とは語彙や文法などが異なるため、できればターゲット地域のネイティブスピーカーが翻訳者、もしくはチェッカーとして所属している会社がおすすめです。
スペイン語に対応していても、ホームページにバスク語やガリシア語への対応について記載されていないことがほとんどです。
そんな場合は直接、依頼先に「ネイティブスピーカーがいるか」「ターゲット地域の言語に対応できるか」ということを問い合わせてみてください。
地域に合わせたスペイン語翻訳を依頼しよう

スペイン語は多くの国で使用され、翻訳の需要も増加している重要な言語です。スペイン国内では地域差も大きいスペイン語は、信頼できる翻訳会社に依頼をするのがおすすめです。
