海外での会社設立をする際に、関連文書の翻訳が必要となります。そんなときに、翻訳会社か登記代行会社かどこに依頼をすればいいのか、料金はいくらなのか、疑問がたくさん出てきますよね。
会社設立に必要な文書の翻訳は、翻訳会社に依頼をするのがおすすめです!当記事では、翻訳会社に依頼をした場合の翻訳目安料金、注意点や翻訳会社と登記代行会社の違いなどを解説します。
この記事を最後まで読んでいただくことで、会社設立に関わる翻訳を依頼する前に知っておきたい情報が分かりますよ。海外での会社設立を検討している方は、ぜひ参考にしてください!
翻訳会社マイスターでは翻訳会社22社で徹底比較を行い「品質重視」「コスパ重視」「価格重視」の3つの視点からおすすめの翻訳会社を選定しました。翻訳会社選びに迷っている方はぜひ参考にしてください。
会社設立(法人設立)に関わる文書の翻訳料金
会社設立に関連する文書の翻訳では、翻訳会社によって料金そのものだけではなく、料金システムにも差があります。上の表ではインターブックスは文字数単位の料金でしたが、FUKUDAIは100字当たりの料金システムです。
翻訳は料金と品質が比例するため、審査が厳しく高品質な翻訳が欠かせない会社設立書類の翻訳を依頼する会社を料金だけで選ぶのは危険です。
会社設立に関わる翻訳の注意点!
会社設立に関わる文書の翻訳には、日本との書式の違いなど注意点がいくつかあります。特に注意して欲しい点を3つ解説しますので、ぜひ確認してください。
①書類の様式が日本と異なる
海外で会社設立を行う場合に必須となる定款などの文書は言語だけではなく、様式も日本のものとは異なります。そのため、様式の違いに対応できる実績のある翻訳会社を選ぶようにしましょう。
翻訳会社の中でも、定款翻訳など会社設立に揃えないといけない文書に対応している会社は、法務などの特別な専門知識を持っている人材が多くいるはずです。
翻訳会社を選ぶ際には、実際に会社を設立したい国での翻訳実績が多い会社を選ぶようにしてください。
②法定翻訳が必要となることも
ドイツのように国によっては、会社設立時に提出する文書に法定翻訳が指定されている場合があります。会社設立をしたい国の翻訳条件について、事前に確認をするのがおすすめです。
法定翻訳が指定されている場合は、通常の翻訳会社ではなく認定を受けている会社を選ぶようにしてください。認定を受けている会社については、大使館・領事館のホームページで確認できるケースが多いです。
法定翻訳は国が認めた翻訳家(公認翻訳士)による翻訳のこと
③認証が必要なケースが多い
会社設立に関わる文書の翻訳では、公的な証明として公印確認やアポスティーユが指定されていることが多いのが特徴です。公印確認とアポスティーユは簡単に説明をすると、外務省の証明のことです。
公印確認とアポスティーユについて、それぞれ必要になるときや取得について解説します。
公印確認(領事認証)
ハーグ条約に加盟していない国で領事認証が必要となった場合に、公印認証を取得しないといけません。法人設立で提出する文書では、アポスティーユと公印確認のどちらかが指定されているケースが多くあります。
公印確認は領事認証を受けることが前提なので、取得後は速やかに領事認証を受けなければいけません。
アポスティーユ
ハーグ条約加盟国では、アポスティーユを取得することで、領事認証を得た文書と同じように外務省の認証を得た文書として使用できます。
公印確認の場合は、領事認証を受けなければいけませんが、アポスティーユではその作業を短縮できます。
しかし、ハーグ条約加盟国でもアポスティーユが使用できない国が一部あり、その場合は公印確認が必須となります。ハーグ条約加盟国でも、求められてるのがアポスティーユか公印確認かを調べておきましょう。
アポスティーユ加盟国=アメリカ、フランス、イタリア、イギリスなど全101ヵ国(2020年10月時点)
公印確認とアポスティーユは、翻訳会社に取得代行を依頼することも可能です。忙しいなど代理依頼をしたい場合は、取得代行ができる翻訳会社を選ぶと便利です。
翻訳会社と登記代行会社の違い
海外で会社を設立する場合に、利用する会社として翻訳会社と登記代行会社の2つがあります。それぞれのメリットやデメリットを解説しますので、どちらが合っているかを確認してみてください。
翻訳会社のメリット・デメリット
翻訳会社に依頼をするメリットは、自由度と値段です。翻訳会社では、定款や登記事項証明書など会社設立に欠かせない文書の翻訳が可能です。文書1つずつの料金なので、最低限しかお金がかかりません。
デメリットとしては、自分で登記手続きなどを行わないといけないということです。指定された文書を集めることができ、申請を手順通りに行える。もしくは、できるだけ料金を押さえたい場合に翻訳会社はぴったりです。
登記代行会社のメリット・デメリット
登記(会社設立)代行会社に依頼をするメリットは、翻訳や手続きなどのほとんどを代行してくれるため楽である、ということです。
海外に会社を設立するために用意する文書や手続きについて知識がなく、自分で手続きを進めるのが心配、時間がないという方に向いています。
デメリットとしては、料金が高くなるということです。登記代行会社に依頼をする場合は、プランになっている場合が多く10万円以上の金額は見越していた方がいいでしょう。
国別!会社設立の流れと必要な書類
中国の場合
- 会社名を登録する
- 董事会(取締役会)の選任・定款の作成
- 必要書類の作成
- 工商行政管理局にて会社登記
- 営業許可書の発行
- 銀行の口座開設・資本金の送金
中国での会社設立では、法人企業(現地法人)、駐在員事務所の設立、パートナーシップ企業の設立の3つに分類されます。法人企業の設立について解説します。
中国における会社設立の大まかな流れとしては、上の表の通りになります。注意点としては、董事(取締役)の選任です。董事を日本から派遣する場合、この時点ではビザがなく現地に行くことができません。
そのため、中国に初めて法人企業を設立する場合は、代行ができる現地の会社に依頼をすることが多くなります。
- 会社登記申請書
- 企業定款
- 董事の就任証明書
- 代表者の身分証明書
- 会社の住所証明書、等
会社設立に必要となる書類に関しては、地域によって違いがあります。設立する地域の担当者に、どういった書類を用意するのかを確認するようにしてください。
アメリカの場合
- 登録代理人の選定
- 会社名の予約
- 定款の作成・提出(取締役1名以上)
- 銀行口座の開設
- ビジネスライセンス等の取得
- 年次報告書の提出
アメリカでは州によって手続きが異なるため、当記事では新規法人設立が多いデラウェア州で現地法人の設立をした場合の流れを解説します。
デラウェア州で会社を設立するためには、登録代理人を用意しないといけません。現地で登録代理人がレンタルできるサービスを展開する会社があるため、そちらを利用すると便利です。
- 設立定款
- 発起人決定書
- 銀行口座の設立証明書
- 年次報告書、等
アメリカは法人設立をする州によって、資本金や手続き、必要な書類などの違いが大きい国です。会社を設立する州を決めた後に、用意するものについて調べることが大切です。
インドの場合
- 必要書類の作成・アポスティーユの取得
- DSC(電子署名)・DIN(取締役識別番号)取得
- 会社名の登録
- 基本定款(MOA)・付属定款(AOA)作成
- 会社登記の申請・会社設立
インドではいくつかの会社設立の形がありますが、一般的な株式有限責任会社の会社設立の流れについて解説します。
上の表では会社設立までの流れを記載していますが、会社設立後にも銀行口座の開設や資本金の送金などの手続きがあります。
- 基本定款
- 付属定款
- 取締役の身分証明書
- 株主の登記簿謄本
- 取締役就任に同意する宣言書、等
インドにおける会社設立の手続きは、オンライン上で行うものが多いです。そのため、パソコン上の作業になれている場合は、スムーズに進めることができるでしょう。
翻訳会社を利用して海外に会社を設立しよう!
当記事では、会社設立に関わる文書の翻訳目安料金や、翻訳の注意点などを解説しました。会社設立に関わる文書の翻訳に、翻訳会社を利用して海外へ会社を設立しましょう。
最後に、記事の内容を簡単に下記にまとめましたので、参考にしてください。
- 日本語から英語=12円~
- 日本語から中国語=10円~
- 日本語から韓国語=10円~
- 書類の様式が日本と異なる
- 法定翻訳が必要な場合も(ドイツなど)
- 認証が必要なケースが多い(公印確認・アポスティーユ)
- 翻訳会社=手続きを行う必要があるが安価
- 登記代行会社=手間が省けるが高値
- 中国における会社設立の流れ
- アメリカにおける会社設立の流れ
- インドにおける会社設立の流れ
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