建築・土木関連の企業・事業者は、建築技術や土木事業、建設に関するさまざまな文書を海外向けに翻訳することで、自社の発展を目指すことができます。
また、グローバル化する社会において、海外の用具や技術を取り入れる機会も少なくないでしょう。
建築・土木関連の翻訳をするには、翻訳力のみならず専門的な知識を要します。そのため、よく検討したうえで、確実に信頼できるプロに依頼することが何よりも大切です。
この記事では、建築・土木関連の翻訳を依頼する際の検討事項、料金の目安など、翻訳を進めたいときに気になるポイントをまとめていますので、ぜひ参考にしてみてください。
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建築・土木関連の翻訳の適正
建築・土木関連の翻訳をする際に必要なのは、英語力や翻訳力だけではありません。建築・土木に関する確かな専門的知識があり、かつ、同分野の翻訳経験が豊富な翻訳者に依頼することが重要です。
まずは、建築・土木関連の学習経験や就業経験を積んでおり、分野に関する素養があることが前提です。その上で、翻訳したい文書の種類に応じた知識も必要です。
また、建築・土木関連の翻訳に当たっては、各国の法律が関わってくることも多くあるため、翻訳対象言語の国を理解しているべき場合もあります。
そして、必要に応じて、関連資格の有無なども確認するとよいでしょう。たとえば、図面の翻訳にはCAD等の使用経験があると生かせます。
土木関連文書の種類に応じて依頼先を検討する
土木関連の翻訳の種類としては、文書・書類関連がメインです。たとえば、主に次のようなものがあります。
- 契約書、申請書、見積書
- マニュアル、仕様書
- 建築作業工程表、施工図面
- 論文
- カタログ
- 市場調査、アンケート など
では、それぞれの種類に応じて、依頼先を検討する際のポイントを見ていきましょう。
契約書、申請書、見積書
契約書、申請書、見積書は、土木関連の書類の中で翻訳が必要となる機会の多い種類のひとつだと言えます。
これらの文書は、「型」がある程度決まっています。そのため、契約書等の形式に慣れており、その正確性の重要さを理解している翻訳者が望ましいです。
また、この種類の翻訳では、契約・法律関連の知識をカバーできる翻訳者である必要があります。
国の法律知識や高度な専門知識を反映しながら適切な表現ができることが重要となるため、翻訳対象言語の国の理解があることがベストです。あるいは、そのような細かい調査を怠らない信頼性の高い翻訳者に依頼すべきです。
マニュアル、仕様書
マニュアルや仕様書もある程度決まった「型」がありますが、建築・土木関連での知識はもちろん必須です。マニュアルや仕様書には土木関連の専門用語が多く出てくるため、そのような用語を知っていて、適切に訳せることが重要です。
マニュアル内には図が挿入されていることもあるため、実作業経験があると状況を想定しやすいでしょう。また、実務での経験があるとマニュアルや仕様書に触れる機会が多いため、その型に合う表現を期待できると言えます。
反対に、知識が不足していると正しく伝わらなかったり、思わぬ怪我につながったりする可能性を生み、マニュアルや仕様書として問題がありますので注意が必要です。
建築作業工程表、施工図面
作業工程表や図面の翻訳は、建築・土木特有の文書だと言えます。作業工程表や図面は実際の作業者が見るものであるため、知識が不足していると不自然な翻訳になり、想定した作業を行うことが困難になります。
当然、建築・土木に関する深い知識がなければ不可能ですが、実作業経験がある翻訳者や、CAD等の図面作成経験などがある翻訳者がより適していると言えます。
論文
論文は、研究者や技術者が読むものですので、特に専門的・技術的な知識が必要となります。論文も、論文特有の形式があるので、このような形式に慣れている翻訳者に依頼することがおすすめです。
カタログ
海外向けに土木関連の用具や資材のカタログなど、セールス関連の翻訳が必要となることもあるでしょう。
カタログやウェブサイトなどのセールスに関わるジャンルでは、専門知識があるだけでなく、マーケティング翻訳が得意な翻訳者が適切です。
セールスやマーケティングの翻訳では、マーケティング特有の言い回しや、顧客に訴求するためのこなれた表現が求められます。そのため、難易度が高いと言えます。
これに加えて土木という専門性がプラスされるとさらに難易度は高くなり、一般的な書類と比較すると対応できる翻訳者の数は限られてきます。納期に余裕を持った依頼が大切です。
市場調査、アンケート
建築・土木関連の翻訳であっても、一般向けの市場調査やアンケート等の場合には、専門知識がそれほどなくても対応できる場合があります。
専門性がどの程度必要な内容であるかを先に確認し、翻訳会社に依頼する際には相談の上で判断するとよいでしょう。
土木関連文書の翻訳依頼時に気になる点
翻訳依頼時に気になる料金、納期、翻訳対応についてまとめました。事前に相場を知った上で、翻訳会社を検討しましょう。
土木関係に強い翻訳者・翻訳会社とは
建築・土木関係に強い翻訳者の特徴としては、その道の学習経験や就業経験があり専門性を有していることです。そして、先にあげたように、どの種類の文書を翻訳したいのかによっても変わってきます。
対応できる翻訳者がどれくらいいるのか、そして、過去にどのような案件を行ってきたかを尋ねてみましょう。
翻訳会社に依頼する際には、建築・土木関連企業の実績だけではなく、翻訳したい種類(マニュアルなのか、カタログなのかなど)の全般的な経験も併せて確認することがおすすめです。
十分に専門性がある登録翻訳者に翻訳やレビューを依頼し、社内担当者は種類に応じた全般的な経験を生かして品質をチェックするというのが一般的な流れです。
料金と納期
翻訳にかかる料金相場は以下のとおりです。土木関連の文書は専門知識を必要とするため、通常よりも多く費用がかかることがあります。
以下には参考に工業技術と契約書の相場を載せています。
一般的なマニュアルでは、英日翻訳で28円、日英翻訳で21円が相場とされています。ただし、契約書や法律に関わる文章の場合や、またマーケティング文書の場合には、さらに値段が上がる傾向があります。
文書の種類/分野 | 日英翻訳 | 英日翻訳 |
---|---|---|
コンピューターマニュアル | 22円 | 31円 |
一般科学・工業技術 | 23円 | 31円 |
金融 | 33円 | 28円 |
医学関係 | 33円 | 39円 |
経営管理・財務・契約書 | 33円 | 28円 |
翻訳のスピードとしては、種類によっても変わりますが、難易度の高いジャンルであるため、日数は通常よりも多くかかると思っておきましょう。
翻訳スピードの相場としては、英日翻訳で1日に1500ワード程度、日英翻訳で4000ワード程度という見積もりです。詳しくは、次の記事も参考にしてください。
プロに依頼する必要がある理由
土木関連の翻訳をプロに依頼することのメリットは、翻訳力と専門性を兼ね備えた人材に翻訳してもらうことで品質を確保できることです。
専門性の高いジャンルなので、翻訳力と専門性がどちらもあり、かつ経験のある人材を見つけることは難しく、翻訳会社であっても建築・土木関連の登録翻訳者の数は限られています。
翻訳会社に依頼すると、文書の種類に合わせて適切な翻訳者を見つけた上で妥当な納期を教えてもらえますし、丁寧なチェックを経ることができて品質確保につながります。
また、同分野の翻訳実績や経験を生かし、押さえるべきポイントや注意点も把握しています。翻訳を経験豊富なプロに依頼することは、思わぬトラブルの回避につながります。
土木関連の翻訳を依頼しよう
土木関連の翻訳を依頼する際には、翻訳の力だけではなく、専門的な知識を豊富に持っていることや、実務経験が十分にあり、翻訳対象への理解があることが大切です。
高度な翻訳であるからこそ、最適な翻訳者・翻訳会社に依頼して、高品質な翻訳に仕上げてもらうことは大変重要です。その必要性を理解し、依頼先を見極めて、事業の活躍の幅を広げましょう。
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